STORY
世界が砂漠に覆われ100年と半世紀。 雨という天の恵みが絶たれ、 人々は砂漠に点在するわずかなオアシスを拠り所とし生き長らえていた。 オアシスをめぐり、争い、奪い、たくさんの血が流れていった。 急激な環境の変異により異質な猛獣たちが次々に生まれていった。 まるでこの世界が次の支配者を求めているかのように……。 最盛期の10分の1にまで人口を減らした人類は、 人類統治組織「インフィニット」を結成。 オアシスを管理し、そして人類は「コミュニティ」で区分けされる。 統治がはじまり、更に半世紀が経とうとしていた。 しかし、この環境下で人類が増えるはずもなかった。 消え逝く運命の人類と、増え続ける異形の生き物たち。 変わらぬ砂漠の海を見つめながら、人々は人類の終わりを悟った。 人類がゆるやかに終焉へと向かう中、 とある少女の出現により、乾いた大地にかつての潤いが戻る。 たった一粒の雫が均衡する世界を揺るがせる。 人々は彼女を――“砂漠のアメフラシ”と呼んだ。 砂漠のアメフラシはこの金色の海に何を想うのか……。 |